社員の発想力を引き出し挑戦と変化を続ける
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芝浦グループホールディングス(株)
時代に合わせて柔軟に変化を
新地洋和社長の言葉から感じられることは、これまでの事業の基盤を継承しつつも時代に合わせて柔軟に変化していく意識と、新たな事業を開拓することへの挑戦意欲だ。
既存事業で例を挙げると、芝浦グループは多くの太陽光発電施設を建設しており、九州を代表するメガソーラー事業者となっている。同グループの新地哲己会長が「自身ほど発電のために土地を購入した人はほかにいない」と自負するほどだ。新地社長は福岡でその事業を引き継ぎ、来年には同社史上最大規模となる出力33MWの「厚狭発電所」の建設を完成させる予定だ。同社のこれまでの最大の発電所は出力23MWの「みやま合同発電所」であり、約1・5倍の規模となる。
現在、電気の買取単価が下がっているうえ、電力会社側の電気の受入容量もなくなっていくことから、同グループの発電所の開発はこの厚狭発電所が最後となる予定だ。しかし、電力事業を今後も安定した収益を上げる柱の1つとすべくすでに手を打っており、厚狭発電所ではその運営管理・保守などを同グループが引き受けることで定期的な収入を見込んでいる。また、将来を見据えて、2015年に芝浦電力(株)を設立し、グループ内および法人、個人に向けて電気を販売する体制を整えている。
発想力を大事にする会社へ
同社で現在ホットなトピックは、22年春完成予定の新社屋で行う「スーパーカーガレージ」事業だ。スーパーカー専用ガレージはおそらく日本初の試みという。プライバシー重視を売りにするとともに、自動車事業を行う「ニューガイアモータース」とガレージが同じビルに入ることにより、整備や洗車、売却の相談などに応じられるようにする。
このように同グループが大事にするのは、新分野を開拓する精神だ。新地会長が活動拠点を東京に移したことにより、新地社長を含め福岡にいるグループ会社の各社長たちが自分で考え、決断し行動するように促されているという。
かつては会長の発想力が成長を牽引してきた同グループだが、現在は社長以下、社員の発想力を重視している。社員の発想力を引き出すべく近年始めた試みの1つが、「芝浦グループ 新規事業および業務改革プレゼンコンテスト」である。「ニューガイアバンク(株)」はプレゼンでの社員による事業提案に基づいて設立されており、ほかの社員にとって「自分たちにも大きなチャンスがある」と刺激になっている。今年のプレゼンはあいにくコロナ禍のため実施を見送ったものの、今後も社内の発想力を引き出して、我々を驚かせるような新事業を世に送り出してくれるに違いない。
<COMPANY INFORMATION>
代表取締役会長兼CEO:新地 哲己
代表取締役社長 :新地 洋和
所在地:北九州市小倉南区上石田4-17-22
福岡市中央区天神3-10-30(福岡本部)
東京都港区芝1-15-14(東京支社)
設 立:2010年8月
資本金:4億5,400万円(資本準備金含む)
TEL:092-718-0067(福岡本部)
URL:https://www.shibaura-group.com
<プロフィール>
新地 洋和(しんち ひろかず)
1979年北九州市生まれ。苅田工業高校電気科卒業後、旧・ジャパンメンテナンス九州勤務を経て、2002年に芝浦グループ芝浦建設(株)の前身・芝浦特機(株)に入社。以後、同グループの(株)ニューガイアおよびニューガイアエナジー(株)の代表取締役を務め、17年8月に芝浦グループホールディングス(株)の代表取締役社長に就任した。関連キーワード
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