【読者告発】西鉄幹部が社内通達無視の花見宴会 主催者は閉園決まった「かしいかえん」の担当役員
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編集部に届いた「禁じられた宴会」の現場写真
福岡を代表する名門企業、西日本鉄道(株)(以下、西鉄)の幹部であるH専務が、社内通達違反の花見宴会を開いていたことがわかった。宴会が開かれた場所は久留米市内のH専務宅で、当日撮影された複数の写真では、参加者がアルコール類を片手にマスクをはずして近距離で会話している様子が確認できる。
飲酒、密接、大人数と、コロナ禍中では避けるべき条件を見事にそろえた、「禁じられた宴会」。おりしも中央では、厚労省職員23人が深夜まで銀座で送別会を開いていた問題が発覚し、与野党から糾弾される事態となっていた。
データ・マックスの取材に対し西鉄広報課は、撮影された宴会が3月27日に同社H専務の自宅で行われたものであることを認め、複数名の社員が参加したことも認めた。参加人数について言及はなかったが、目撃者によると約20人が宴会に参加していたという(全員が西鉄関係者かは不明)。
西鉄では3月19日付で本社勤務の従業員を対象に、「社内会合・懇親会は、3密・人数規模に注意すること」という通達を出しているため、通達違反の宴会であることは間違いない。
同社広報課は、「行政からの飲食に関する要請が出ており、また当社も社内で通達を出しているなか、このような懇親会を開いたことは配慮が足りておらず、大変申し訳なく考えております。新年度を迎えるにあたり、改めて社内通達の再周知を行い、再発防止に努めます。」と文書で回答した。
かしいかえん閉園に82億の赤字~社内からは「宴会している場合か」の批判
データ・マックスには読者から情報提供のメール、いわゆる「タレコミ」メールが日々届いている。最近増えているのが「コロナ禍中にもかかわらず~」という告発メールだ。もっとも、政治家や公務員など民間に自粛を要請する立場にある者がハメをはずせば当然批判されるべきだが、民間についてはどこまで自粛すべきで、あるいはどういった行動が批判されるべきかなどの判断は難しい。
西鉄H専務の花見宴会は自宅で開催されており、公共の場でないことから一定のプライバシーは守られるべきである反面、社内通達を守っていなかったことも事実。さらに感染収束が程遠い状況下、社員同士で密な宴会を催すのは企業防衛という観点でもありえない愚挙といえる。西鉄電車や西鉄バスといった公共交通システムを運営する巨大企業の専務取締役という役職を考えれば、軽率にすぎるという指摘もあろう。
花見宴会を主催したH専務は、早稲田大学商学部を卒業して1985年に西鉄に入社。企画部課長を振り出しに都市開発事業本部や住宅事業の本部長などを歴任し、現在はホテル・レジャー事業本部長を務めている。
西鉄では3月25日に同社が運営する遊園地「かしいかえん」(福岡市東区)の12月閉園を発表したばかり。かしいかえんを含む同社のレジャー・サービス業は、21年3月期第3四半期決算で82億円のセグメント赤字を計上した。それにもかかわらず、まさに担当執行役員であるH専務の「ご乱行」に、社内では反発する声もあがっているという。
4月1日をもって西鉄関連会社の代表取締役社長に就任するH専務。どこで誰が見ているかわからないことを自覚されたうえで、今後は自重なさることをお勧めしたい。
※H専務は関連会社への出向が決まっていたため、花見宴会は慰労の意味も込めた懇親会だったという――通常、こういった記事については実名を出すのが「データ・マックスらしい」という読者の期待はあるものの、今回は珍しくバランスを取り、さまざまな要素を勘案してイニシャル表記とした。
【データ・マックス編集部】
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