2024年11月21日( 木 )

新型コロナの抗原検査キット、「体外診断用」と「研究用」の違いに注意喚起~消費者庁

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ
法人情報へ
一般消費者に注意を呼びかける伊藤長官(13日午後、東京・霞が関)
一般消費者に注意を呼びかける伊藤長官
(13日午後、東京・霞が関)

 新型コロナウイルス感染症の抗原検査キットの一般消費者向け販売が始まったことを受けて、消費者庁の伊藤明子長官は13日の定例記者会見で、国が承認した「体外診断用医薬品」と雑品扱いの「研究用」の違いを理解して利用するように呼びかけた。

 これまで「体外診断用医薬品」の抗原検査キットは医療機関で使用され、一般消費者は購入できなかった。しかし、コロナ禍が長引く状況に対応し、自宅でも感染の有無をチェックできるようにするため、厚生労働省は9月27日、特例措置として薬局での販売を認めると発表した。

 抗原検査キットについては、「研究用」と表示された製品も出回っている。「体外診断用医薬品」は国の承認が必要で、性能などを確認済み。一方、「研究用」は国の承認を得ない雑品の位置づけ。感染の有無を調べるためのものではなく、性能も不明という。

 消費者庁によると、昨年11月以降、「研究用」の抗原検査キットに関する消費者相談が約80件寄せられている。伊藤長官は「『研究用』と『体外診断用医薬品』が紛れると困る」との懸念を示し、「『体外診断用医薬品』と表示されたものを選んでほしい」と述べた。

 薬局では「体外診断用医薬品」の検査キットの販売時に、利用方法の説明などを実施。陽性の場合は医療機関を受診し、陰性の場合でも偽陰性の可能性があるため、症状があれば医療機関を受診するように呼びかけている。

【木村 祐作】

法人名

関連記事