2024年12月22日( 日 )

中国経済新聞に学ぶ~2021年、中国人の外食事情

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中国 外食    艾媒諮詢がこのほど発表したデータによると、2021年、中国の消費者の32.9%が長期にわたり1人で食事を取っているという。このような市場背景のもと、中国では1,000億元(約1兆7,860億円相当)規模のデリバリー市場やインスタント食品市場が誕生し、「1人食」のインスタント食品の流行も必然的な流れになった。インスタントラーメンにソーセージを入れるといった程度のものでは、もはや現代人の味覚を満足させることはできない。タニシ麺、手打ち麺、パスタ、インスタント火鍋、小籠包……新しい手軽なインスタント食品が次々に登場し、爆発的な成長を遂げている。

 人気上位のメニューを見ると、インスタントラーメン、手打ち麺、平打ち麺、パスタなど小麦粉を使った食品の種類が非常に多い。インスタントのスパゲティやマカロニの登場で西洋料理もインスタントのジャンルの1つになり、「難しさゼロ」の手軽さで、とにかく調理時間を短くしたいというサラリーマンのニーズにぴたりとはまった。説明通りに麺をゆで、水加減をし、ソースを入れて炒めるだけでよく、最後にお皿に盛って粉チーズと粉末バジルを振りかければ、おいしい料理をすぐに味わえる。

 インスタントの春雨、ライスヌードル、タニシ麺などのメニューのなかでは、広西壮(チワン)族自治区柳州市のタニシ麺が「全国区でのデビュー」に最も成功したケースだ。この地方のグルメが冷凍食品の後押しを受けて流通のハードルが下がり、全国的な「ネット人気食品」に成長し、過去約1年間にわたり人気はとどまるところを知らなかった。

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 より多くのブランドがインスタント火鍋の競争に参加するようになると、種類や味もますます豊富になった。選び抜かれた食材をスープに加え、パック入りの発熱剤で鍋を温めると、熱々のミニ火鍋がすぐにできあがり、単身生活でも火鍋を楽しむことができるようになった。昔からある麻辣味スープやトマト味スープだけでなく、キノコ鶏スープと麻辣牛肉スープがセットになった太極鍋などが次々登場して、一度にいろいろな味を楽しみたいというニーズに応えている。

 またインスタントご飯、インスタントのおかずなどの通常のもの以外に、小籠包のようなつくり方が複雑な食品もインスタントの仲間に加わった。インスタント小籠包にはマイナス35度の急速冷凍でおいしさを封じ込め、簡単な調理ですぐに食べることができる技術が採用されている。調理の手順はこうだ。鍋に水を沸騰させて、付属のせいろ用紙を敷いたせいろを乗せ、冷凍庫から取り出した小籠包を冷凍のまま並べ、強火で10分間蒸せば、本場の淮揚(江蘇省の淮安と揚州)風味グルメができあがる。

 今では便利なインスタント食品が世代交代の時期を迎えている。食事ではタンパク質を摂取しなければならないが、同時に脂肪とコレステロールを控えめにすることも必要で、カロリー控えめと低脂肪が新たなニーズになった。ミシュランや高級食材入りのインスタント食品は味と食材の両面で飛躍的なイノベーションを達成し、インスタント食品を単にお腹を満たすためのものから味を楽しむものへと発展させた。技術が基礎になって食材の味を損なわないようにし、凍結乾燥(フリーズドライ)技術が食品を低温で乾燥させ、水分だけ蒸発させて、栄養分を閉じ込める。スープの急速冷凍技術が登場してこれまでの粉末スープは出番がなくなり、冷凍スープを温めればすぐに風味豊かなスープが味わえるようになった。

 注目されるのは、これまで冷凍食品の価格が従来のインスタントラーメンを基準に考えられていたことだ。しかし、製品が世代交代を続けるにつれ、今度はデリバリーやレストランでの価格と比較するようになり、インスタント食品の質に対する期待と価格に対する心理的予測が急速に上昇している。


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