非六産別労働組合の連合離脱
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は新たな改革勢力をつくることが日本政治刷新実現の第一歩だと訴えた1月30日付の記事を紹介する。
日本政治を刷新しようとする考え方に2つの類型がある。
1つは「政権交代」自体を優先する考え方。
政権交代のない政治が政治の堕落、腐敗をもたらすとの考え方だ。
新しい政権の政策はともかく、政権交代そのものが重要だとする考え方。
いま1つは政策転換をともなう政権交代実現を目指す考え方。
政権交代を実現しても政策が変わらなければ意味がないとの考え方。
政策転換の内実をともなう政治刷新を目指す考え方だ。
2つの考え方には一長一短がある。
政権交代実現までの時間はおそらく前者が短いだろう。
政権交代という成果が上がるまでの時間が短い。
しかし、政策の内容が変化しないリスクが高い。
政策転換をともなう実質的な政治刷新を実現するには後者の道を選択することが必要。
しかし、その実現までの時間が長くなるかもしれない。
従って、まずは非自公勢力の結集を図り、政権交代を実現することが最優先されるべきだとの主張に一理があることは理解できる。
しかしながら、政権が変わっても政策運営が変わらなければ、腐敗を防ぐなどの効果以外の政権交代の効果を期待できない。
また、新しい政権の内部で政策路線が定まらず、政権が空中分解してしまうことも考えられる。
この意味で、私は政策転換をともなう政治刷新を目指すべきだと考える。
迂遠な道のりだとの批判はあるが、初めから「ほんもの」を目指すべきだ。
基本政策を共有する市民と政治勢力が連帯する。
この大同団結で政治刷新を実現する。
これが「政策連合」の考え方。
政策を基軸に、党派の壁を超えて、主権者が主導する大同団結。
私たちが重視する基本政策は次の3つ。
対米隷属からの脱却=平和主義の堅持
原発廃止
弱肉強食から共生への経済政策転換
この3つの基本政策を共有する連帯を構築する。
衆議院議員総選挙、参議院議員通常選挙で大同団結を実現すれば、必ず政権を奪取することができる。
明確な目標を定めて一歩ずつ進むべきだ。
ここに示した基本政策について、主要な政治勢力や市民に大きな意見対立が存在しないなら、単なる政権交代追求でも問題はない。
どの勢力が政権を担っても、主権者の求める政策路線と大きく乖離しないからだ。
米国の民主党と共和党は類似した政策を示す。
どちらが政治を担っても大きな変化が生じない。
だが、いずれの勢力も大資本の利益追求を基本に置く
このくびきから離れることができない。
米国を支配する大資本が、自分たちの利害が損なわれない政治体制を構築したものといえる。
大資本の利益を否定する主張は米国政治のなかでは封殺されている。
政策連合が提唱する3つの基本政策路線は、現政権には容認できないもの。
日本には根本的な政治対立が存在している。
主権者の多数が政策路線の転換を求めている。
対米隷属状況からの脱却。
原発廃止。
共生の経済政策。
この基本政策の実現には対決型政権交代実現が必要不可欠だ。
政策転換をともなわない政権交代では基本政策路線の転換が実現しない。
基本政策を明確化して、その政策を基軸に「政策連合」を構築。
「政策連合」による政権奪取を実現しなければならない。
ところが、政策路線の転換を明示する政治勢力が弱体化している。
この政治勢力の再建、強化が2022年の最重要課題になる。
立憲民主党に期待されたのは、政治刷新を担う中核野党としての役割。
旧民主党、旧民進党の悪弊は「一党二制度」。
1つの政党のなかに「改革勢力」と「守旧勢力」が同居していた。
その分離が求められた。
国民民主党と立憲民主党とへの分離が実現し、ようやく「一党二制度」が解消されたかに思われた。
ところが、枝野幸男氏が右旋回した。
昨年10月の衆院総選挙で立憲民主党は二枚舌対応を鮮明にした。
共産党の選挙協力で最大の利益を享受しながら、共産党に非礼極まりない対応を示した。
このために、野党共闘を支援する市民、立憲民主党支持者が一斉に離反した。
枝野氏が辞任したのは当然だが、その後継代表に、さらに右旋回の人物を選出した。
これで、野党共闘を支援する主権者の離反は決定的になった。
立憲民主党の立ち位置は「六産別」が支配する連合の軍門に下るというもの。
連合は完全な守旧勢力と化している。
連合に支配される立憲民主党を支持するのは守旧勢力の国民だけだ。
連合支配下の政党に国民民主党がある。
立憲民主党が連合支配下に移行するなら立憲民主党が単独で存在する意味がなくなる。
連合支配下政党は国民民主党1つで十分なはず。
いま、行き場を失っているのは、日本政治刷新を求める主権者だ。
※続きは1月30日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「非六産別労働組合の連合離脱」で。
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