【高島市長講演】福岡に元気を取り戻すまちづくりを
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高島宗一郎福岡市長は本日(11日)、ホテルニューオータニ博多(福岡市中央区)で市政報告会を開催、満席の聴衆に対して、「福岡未来設計図~アジアのリーダー都市への道~『人と環境と都市活力』の調和が取れたアジアのリーダー都市」と題する講演を行った。今回の市政報告会は当初2月14日に予定されていたが、「まん延防止等重点措置」の適用を受け、日程が変更されていた。
高島市長は冒頭、変革のロールモデルを地方都市である福岡でつくり出し、それを国に示して国を最速で変えるという自説を改めて提唱、前半部分では主に都市機能の向上に関する成果をアピールした。例として挙げられたのは、アイランドシティの土地分譲の進展、市内商業地の地価上昇、新型コロナウイルス感染症に対する事業者に対する家賃負担を政令指定都市でいち早く実施したこと、コロナ禍を奇貨として「感染症対応シティ」に取り組んだことによる(株)ジャパネットホールディングスおよびボストン・コンサルティング・グループの福岡誘致成功など。一方で見直すべき事業を削減し、財政面では就任以降、税制調整基金を増やし、それがコロナ支援での財政出動を可能にしたことや、市債を減らしたことなども紹介した。
後半部分では、2010年の就任当時に掲げた「取り戻せ元気」というスローガンを再び強調。今後福岡で進めるまちづくり構想の1つとして、「リバーフロントNEXT」を提唱、今月架け替え工事が終了した春吉橋をめぐって仮設橋を恒久的な公園として整備していくこと、須崎公園に建設する文化施設を那珂川の川辺により近い場所に建設することなどにより、海および川に向き合ったかたちでの整備・発展を目指すとした。
九州大学箱崎キャンパス跡地を利用した「FUKUOKA Smart EAST」について、自助・共助・公助にプラスして「技助」、テクノロジーを活用していくことを強調した。ほか、28年に竣工が予定されている「博多駅空中都市プロジェクト」、油山市民の森および油山牧場のリニューアル、Fukuoka East & West Coastプロジェクト、鮮魚市場のリニューアルなどへの期待を表明した。
コロナ禍で一部の事業は足踏みしているものの、高島市長はこのように福岡の活性化を図る多くの取り組みを引き続き進めることを強調した。最後に、冷泉小学校跡地(博多区)において発掘された11~12世紀当時の博多港の遺構を視察して、福岡が当時から日本の対外貿易・交流の窓口であり、新規事業が活発に行われていた、いわば「スタートアップ」の地であると再認識したことを紹介、福岡のこのようなDNAを受け継ぎ、「人と環境と都市活力」の調和が取れた都市づくりを目指すとして締めくくった。
【茅野 雅弘】
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