フジ中居事案に隠される兵庫事案
-
NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は「中居氏・フジテレビ問題は、兵庫県知事問題を陰に隠す格好の隠れ蓑になっている」と指摘する2月4日付の記事を紹介する。
中居正広氏のトラブルへのフジテレビの関与が指摘され、フジテレビの体制刷新が急務になっている。
問題の根源にフジテレビの企業風土があるとの認識が広がっている。「その企業風土の礎が日枝久氏であること」をフジメディア・ホールディングス(FMH)の金光修氏が会見で「間違いない」とした。したがって、フジサンケイグループ代表の日枝久氏の説明責任が求められ、日枝氏がすべての役職から退任するとともに日枝チルドレンを経営陣から一掃することが必要との認識が強まっている。
問題に適正な対応を示してこなかったフジテレビおよびFMHに対して大株主のダルトン・インベストメンツが1月14日に「我々は激怒している」という言葉を含む書簡をFMHに送付。フジテレビ港浩一社長は慌てて記者会見を開いたが、出席者を限定し、動画撮影も許さない、報道機関として考えられないお粗末会見になった。
この対応に対してダルトン・インベストメンツは日弁連ガイドラインに基づく第三者委員会の設置、ならびに出席者を限定しない、動画撮影有りのオープンな記者会見開催を求めた。この要請を受けてフジテレビおよびFMHは1月27日にやり直し会見を開催。会見はオープンなかたちで開催されたが、フジサンケイグループ代表の日枝久氏は出席せず、日枝氏の責任を問う記者の質問に対して出席した経営陣は日枝氏擁護の発言を繰り返した。
この事態を受けてダルトン・インベストメンツが再度アクションを起こした。2月3日付書簡の内容を公開した。
ダルトン・インベストメンツは2月3日付でFMHに対して書簡を送付したことを公開。書簡でダルトンはフジテレビ親会社のFMHの企業統治に欠陥があるとし、「こうした構造を早急に見直さなければスポンサーや協力者は戻ってこないだろう」と指摘。併せて長期間にわたりグループ経営に関わってきた日枝久取締役相談役について、「取締役会に対して絶大な支配力と影響力がある。今回のスキャンダルで企業統治が完全に機能不全に陥っていることが明らかになった」として、辞任するよう求めた。また、FMHに対して取締役会の過半数に独立した社外取締役を任命することなどを要求した。
ダルトンの持ち株比率は7%強。ダルトンは書簡で「なぜ40年近くも独裁者がこの巨大な放送グループを支配することが許されて来たのか。全く信じられない」と批判。
ダルトンの指摘についてフジテレビの清水賢治社長は「各投資家との対話の内容というものは、基本的に開示しておりません」とした上で、日枝取締役相談役を含めた各役員の進退について、3月末の第三者委員会の報告を受けて検討する考えを示した。
※続きは2月4日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「フジ中居事案に隠される兵庫事案」で。
▼関連リンク
植草一秀の『知られざる真実』関連記事
2025年2月5日 11:352025年1月30日 17:002025年1月30日 13:002025年2月6日 11:002025年2月5日 15:002025年1月16日 16:402025年1月24日 18:10
最近の人気記事
まちかど風景
- 優良企業を集めた求人サイト
-
Premium Search 求人を探す