「徳川高人氏が昨年3月に亡くなっていた」という情報が入ってきた。彼のことを知らない人のために、在りし日の行状が分かる過去記事(架空巨額ファンド 再び表面化した詐欺師・徳川高人)を紹介する。
確かに病魔にむしばまれていたことは承知していたから、この悲報には驚かない。ただ、一方では「そう簡単にあの世に行くはずがない」とも思っていた。健康で、かつ存命しておれば筆者へ電話をかけてくるはずである。だが、記憶をたどってみると、この5年間は音沙汰がなかった。
以下に彼の行状を箇条書きする。
(1)朝鮮総連本部ビル売却をめぐって名を馳せた満井忠男氏の舎弟分であったと知ったときはさすがに驚き、「狭い世界においては複雑な人間関係があるものだ」と思い知らされた。なお、1934年生まれ、長崎県五島出身の満井氏の最期は哀れであった(故人となっている)。
(2)福岡県知事選に2回(95年、99年)立候補したのには兜を脱がされた。
(3)博多区博多駅東の物件で積水ハウス(株)を翻弄したのはさすがであると感服した。
(4)裁判で正面から国家権力と闘い、拘束される身となったものの、「生死をさまよう」難病だとされて娑婆にでてきた。その策略には感服させられた(自由の身となった期間には相変わらず好き放題していたようだ)。
(5)悔やまれるのは、下関市の若手経営者から相談を受けており、助言をしていたのだが、徳川氏によってあえなくつぶされたことである。
存命であれば嬉しいのだが、まずはケジメとして徳川高人氏への弔辞とする。
【児玉直】
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