KADOKAWAの角川歴彦会長逮捕 五輪汚職、元理事への贈賄容疑
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東京地検特捜部は14日、東京オリンピック・パラリンピックをめぐる汚職事件で、大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者(78)(受託収賄容疑で再逮捕)に賄賂を渡したとして、(株)KADOKAWA(東京都千代田区)会長の角川歴彦(つぐひこ)容疑者(79)を贈賄容疑で逮捕した。
角川容疑者の逮捕容疑は、同社顧問で五輪担当専務だった芳原世幸(64)、元五輪担当室長の馬庭教二(63)の両容疑者(贈賄容疑で逮捕)と共謀し、2019年9月~21年1月の間に高橋治之容疑者に計約6,900万円の賄賂を渡したというもの。
角川容疑者の逮捕を受けてKADOKAWAは14日、「本件を厳粛に受け止めており、東京地方検察庁の要請に誠意をもって対応するなど、引き続き、当局の捜査に全面的に協力してまいります。当社グループの読者やユーザー並びに、作家・クリエイターをはじめ、関係するすべての皆様に、多大なご心配とご迷惑をおかけしており、重ねて深くお詫び申し上げます。 なお、本件の内容等に関するコメントにつきましては、捜査中につき差し控えさせていただきます」とのコメントを出している。
KADOKAWAは、1945年に前身である「角川書店」を角川源義氏が創業したのが始まり。49年に「角川文庫」を創刊し、54年に株式会社に改組。75年に角川容疑者の兄である角川春樹氏が社長に就任した。76年に角川映画第一作「犬神家の一族」の公開を皮切りに、角川文庫を原作とした映画を製作。文庫と映画のメディアミックス戦略を次々と仕掛けていく。
角川容疑者は66年に入社。情報誌「ザ・テレビジョン」「東京ウォーカー」の創刊などに携わった。春樹氏との対立から92年に一度は経営を離れていたが、93年に春樹氏がコカイン密輸で逮捕されたことにともない50歳で社長に就任、13年に取締役会長に就任していた。
【新貝 竜也】
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