TPPは、米国による日本支配の最終兵器
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政治経済学者の植草一秀氏が6月30日、自身のブログとメールマガジンの記事で、TPPが「弱肉強食」の政策路線を日本のすべての面に強制適用させる枠組みだと指摘し、米国が日本を支配する「最終兵器」だとして、オールジャパンによるTPP阻止の運動を呼びかけた。NETIBでは、同記事の一部を抜粋して紹介する。
たんぽぽ舎主催の学習会「今の情勢にどう立ち向かうか」で講演させていただいた。49
安倍政権の暴走を阻止し、主権者の意思を政治に反映させるために、私たちはどう行動するべきであるのか、について私見を提示させていただいた。
論点は三つある。
安倍政権の何が問題であるのかを明確にすること。
安倍政権に対峙する政策方針をどのように定めるのか。
安倍政権に対峙する勢力が政権を奪取するためにどのような方策が必要であるのか。
この三つを明確にして行動することが重要である。安倍政権の政策路線のどこが問題であるのか。私は、この政権が「戦争と弱肉強食」を基本に据えていることが問題であると判断する。
安保法制は「戦争法案」と呼ばれている。集団的自衛権の行使を容認するということは、すなわち、米国が創作する戦争に日本が全面的に加担させられることを意味することになるだろう。
この政策を是とするのか、否とするのか。判断するのは日本の主権者である。
安倍政権の政策の基本は「戦争」だけではない。もうひとつの基本は「弱肉強食」である。「弱肉強食」を推進する方向が明確に示されている。そして、この「弱肉強食」の政策路線を日本のすべての面に強制適用させる枠組みがTPPである。
TPPは分かりにくい部分があるために、重要な政策イシューにされにくいが、実は、もっとも根源的で重大な問題である。この「戦争と弱肉強食」を基軸とする安倍政権の政策路線に対して、明確な対立路線を明示することが何よりも重要である。それを具体的に表現すれば、「平和と共生」ということになる。「戦争」推進に反対する。集団的自衛権の行使は容認しない。この基本を堅持しなければならない。
日本政府は憲法解釈として、「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」と明記してきた。その集団的自衛権の行使を、憲法改定の手続きを経ずに実行することは絶対に許されない。
そして、「共生」とは「弱肉強食推進」を容認せず、「格差是正」に取り組むことである。「格差是正」=「共生重視」で進むということは、具体的にはTPPに参加しないということである。
そして、原発は、安全性を確保することができないから、稼働を認めない。1.集団的自衛権行使を容認しない
2.原発を再稼働させない
3.TPPに参加しない
この方針を明確に定め、この方針を公約として確約する議員が国会過半数を占有する状況を生み出すのである。そのための取組みが【オールジャパン:平和と共生】である。
主権者がオールジャパンで連帯し、原発・憲法・TPPで公約を共有して、国会過半数確保を目指す。この運動の輪を広げてゆかねばならないと考えている。※続きは、メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第1181号「TPPを容認する羊の姿のオオカミに騙されるな」で。
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