【徹底告発/福岡大・朔学長の裏面史(30)】「『命ファースト』終了」でガンガン稼ぐ!?──令和5年度予算と中長期計画(2)
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新学期がスタートした。福岡大学でも4月1日、入学式が執り行われ、4,820人の新1年生がキャンパスライフを送り始めたところだ。これに先立ち、執行部は令和5年度の予算編成を行っていたが、3月30日の理事会および評議員会にて承認されたもよう。令和4年度の決算見込と向こう10年間の中長期計画も示された。そこに浮き彫りになる「学長のビジョン」とは…。
コロナ特需で潤った令和4年度会計
資料によれば、学校法人福岡大学の令和5年度の事業活動収支予算は、収入が前年度予算比30億7,700万円増の849億9,600万円、支出が同34億7,500万円増の837億6,100万円。こうして12億3,500万円の黒字を見込む。
昨年度の3月時点での決算見込も併せて示されたが、それによると、令和4年度の事業活動収入は予算比36億8,000万円増の855億9,900万円、支出は同▲9億1,200万円の793億7,400万円で、収支は同45億9,200万円増の62億2,400万円の黒字とのこと。
それに比べて本年度はずいぶん黒字額が減るものだと思われるかもしれないが、そういう話でもない。というのも、昨年度の経常収入には予算に計上されていない大きな臨時収入、すなわちコロナ関連補助金が含まれているからである。金額は「40億円」という。
しかもその「40億円」は病院部門への補助金である。
昨年度の経常収支を部門別にみると、学部は51億5,200億円の黒字という、例年通り、いやそれ以上の優等生。一方、病院部門も3附属病院合わせて5億8,500万円の黒字ではあるが、くだんの「40億円」が注がれなければ、コロナ前と同様の、30億円規模の大赤字だったことがわかる。つまり、コロナの災厄が続いていなければ、いつもの「学部の黒字をほぼ丸ごと病院部門の赤字補てんにもってかれる」(関係者)状況だったということだ。
執行部と福岡大学病院長──厚労省が定める特定機能病院の長としての資格を満たさぬにもかかわらず、朔学長に抜擢されるかたちで2019年12月に就任した、同学長の後輩教授である──は、コロナ補助金がなくとも病院部門は十分収益を上げられると言い張っていると聞く。そして、その言い分は実際、本年度予算および中長期収支予算の組み方にありありと表現されていた。
(つづく)
【特別取材班】
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