2025年01月31日( 金 )

アドパワー「貼るだけで燃費向上」の表示に景表法違反で課徴金命令

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 消費者庁は、アドパワー・ソリューションズ(株)(本社:東京都千代田区、冨澤直子代表)が販売する「AdPower」シリーズについて、合理的根拠のない燃費向上効果を標ぼうしていたとして、同社に対して景品表示法に基づく課徴金納付命令を発出した。課徴金の額は338万円。支払期限は8月29日とされた。

「貼るだけで燃費向上」の表示が問題に

 発表によると、同社は自社ウェブサイトやECサイトを通じて、「AdPower」「AdPower Diesel」「AdPower Diesel Plus」と称する製品を販売し、これらの商品について、自動車のエアクリーナーに貼り付けることで「燃費の改善」「エンジン出力の向上」「排ガスの削減」などの効果が得られると宣伝していた。

 同社のサイトには「貼るだけで燃費改善」「パワーレスポンスUP」「エンジンの燃焼効率を改善」などの文言が掲載され、購入を促していた。

 しかし、消費者庁が、同社製品が標ぼうする性能の合理的根拠の資料提出を求めたところ、同社が提出したデータは「合理的な根拠を示すものとは認められない」と判断され、景品表示法に違反する表示と見なされた。

販売期間と表示内容

 違反が認定されたのは、2021年11月15日から23年3月2日までの間に行われた広告表示。主な表示媒体は同社ウェブサイトやECサイトで、「ただ貼るだけで燃費向上」「エンジンのレスポンス改善」「排ガス削減」などの表記が確認された。

アドパワー・ソリューションズ(株)「AdPower」シリーズ


 表記例として、21年11月15日~12月28日にかけて、同社サイトに「エアクリーナーの静電気を抑制し、エンジンの燃焼効率を改善」「馬力・トルク共に向上」「排ガス削減効果を実証」などの記載がなされていた。

【寺村朋輝】

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