軽油価格カルテルで5社を刑事告発 宇佐美、ENEOSウイングなど

 17日、公正取引委員会は、運送業者向けに販売する軽油の価格をめぐるカルテル事件で、(株)東日本宇佐美、(株)ENEOSウイング、エネクスフリート(株)、(株)キタセキ、共栄石油(株)の5社を、独占禁止法に違反する行為があったとして検事総長に告発した。

 公取委によると、告発対象5社の従業者らは、他の軽油販売業者の従業者らとともに、東京都内に価格交渉窓口を置く運送業者などに対し、給油カード方式で販売する軽油の価格について、24年10月、11月、12月の計3回、東京都内の飲食店で面談した。そのうえで、販売価格の引き上げや値下げ抑制を合意していたとされる。

 具体的には、24年10月24日ごろには、元売業者に支払う手数料が1Lあたり1円引き上げられたことにともない、その分も含めて前月価格から1Lあたり2円引き上げることを目標とし、少なくとも仕入価格の上昇分と手数料上昇分を販売価格に転嫁することで一致した。続く11月20日ごろには、当月の販売価格について前月価格の維持を目標とし、販売価格の引き下げ幅を少なくとも仕入価格の値下がり分までに抑えることを確認。さらに12月20日ごろには、前月価格から1Lあたり2.5円の引き上げを目標とし、少なくとも仕入価格の値上がり分を転嫁して販売価格を引き上げることで合意したとされる。

 公取委は、こうした行為が各社の事業活動を相互に拘束し、公共の利益に反して軽油販売分野の競争を実質的に制限したと認定した。軽油は物流を支える基礎的な燃料であり、運送業者向け価格への影響は幅広い分野におよぶ可能性がある。

【寺村朋輝】

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