大嶋仁(おおしまひとし)
Hitoshi OSHIMA
1948年生まれ。福岡大学名誉教授。からつ塾運営委員。東京大学で倫理学、同大学院で比較文学比較文化を修め、静岡大学、カトリック大学・ブエノス=アイレス大学(ペルー)、パリ国立東洋言語文化研究所を経て、95年から2015年まで福岡大学にて比較文学を講じた。最近の関心は科学と文学の関係、および日本文化論。著書に『科学と詩の架橋』(石風社)、『生きた言語とは何か』(弦書房)、『日本文化は絶滅するのか』(新潮新書)、『森を見よ、そして木を』(弦書房)などがある。
大嶋仁 の記事一覧
2026年6月27日 06:00
これまで幾度かイスラエルやイランを日本と比較した。今ここで、対アメリカという観点からその比較を深めたいと思う。そのためには、まず日本の戦争について概観しなくてはならない。なぜなら、イランやイスラエルの現在の在り方は、若干、かつての日本と似ているからである。
2026年6月26日 16:40
イランが現代史の中で最初に脚光を浴びたのは、79年のイスラム革命の時であろう。それまでのイランは英米の援助を受けた独裁国家で、国王が欧米に倣った表面的な近代化を進めていたのだが、これに反発した伝統主義者たちが革命を起こし、国王はアメリカに逃れた。
2026年6月25日 16:00
1948年の建国以来、イスラエルはずっと戦争を続けてきた。それもそのはず、この国はイギリス領だったパレスチナのアラブ人の土地を、国連承認のもとに割譲された結果生まれた国だからである。
2026年6月24日 15:00
イスラエルとイランの衝突は、中東だけの問題ではない。そこにはアメリカの覇権、イスラエルの安全保障、イランの反米姿勢、ロシア・中国を含む国際秩序の変化が絡み合っている。本連載では、複雑な世界情勢を図式的に整理しながら、日本がこの対立構造をどう受け止めるべきかを、4回にわたって考える。
2026年6月5日 13:30
1946年、GHQのマッカーサーは昭和天皇に「人間宣言」をさせ、戦前は「現人神」とされていた天皇を「ただの人」にし、そのことを国民に知らしめることで日本を「民主化」しようとした。
2026年6月4日 14:30
日本の天皇が政治権力の座から退いたのは、平安時代に確立された摂関政治によるという(10世紀)。それまでは実権を握っていたが、徐々に文化事業担当職に追いやられたのである。
2026年6月3日 15:00
今回の昭和百年記念式典で現政府に失態があったとすれば、それは皇室の存在意義、すなわち日本の外交における皇室の役割の意味がわかっていないことによる。
2026年6月2日 16:10
もう50年以上も前のことだ。当時私はフランスに留学中で、そこで知り合ったウィリアムというイギリス人に招かれて彼の実家にお邪魔したことがある。南イングランドの田園は冬なのに緑一色で、ポニーと呼ばれる小型の馬があちこちで草を食べているのが印象に残った。
2026年6月1日 15:35
去る4月29日、政府主催で行われた「昭和百年記念式典」で、天皇陛下・皇后夫妻が主賓として臨席していたにもかかわらず、天皇に発言機会が与えられなかった。政府によれば、過去のさまざまな事例を「総合」したうえで、天皇には「ご臨席のみお願いした」のだそうだ。
2026年4月24日 17:00
江学勤には面白い日本論がある。日本論といっても現代日本論である。例によってシステム論を応用したものとはいえ、彼の応用の仕方は十分に柔軟で、「構造」への関心を離れて「社会史」の視点を導入している。
2026年4月23日 16:40
江学勤がイエール大学で英文学を専攻したことは彼の資質を知る上で重要である。数学よりも文学を好んだかどうかは別として、彼は文学と言語の世界、中国式にいうと「文」の世界に入り込んだのである。
2026年4月22日 17:30
ここ数十年前から欧米の知識層に定着している用語に「ナラティブ」がある。「物語言説」とも訳せるが、「筋書き」と訳したほうがわかりよい。
2026年4月20日 16:30
江学勤(ジャン・シュエチン)といえば、いま話題の中国系カナダ人である。北京の高校の先生をしているというが、現代中国のエリート教育に多大な影響力をもつともいわれる。
2026年3月29日 06:00
ナドラーは「タイタニック号はなぜ沈んだのか」という問いに対して、「レーダーや音波探知機がなかったからだ」と答えている。当時はレーダーも音波探知機もなかったのだから、彼の言っていることは時代状況を考慮しない馬鹿げたものと思える。
2026年3月28日 06:00
ジェラルド・ナドラーはアメリカが絶好調だった1960年代の人である。彼の本を読むと、「アメリカは凄かった」と感じざるを得ない。実は、その凄さを熱心に取り入れて成功したのが日本の企業である。
2026年3月27日 14:00
日比野省三はすでに「時代遅れ」だろうか。氏には『ブレイクスルー・リエンジニアリング』とか『トヨタの思考習慣』などの著書があるが、あまり取り沙汰されないようだ。
2026年2月15日 06:00
世界の未来を語ることは、もはや1つの専門分野からは不可能になった。文化や文学を研究してきた筆者もまた、2026年の日本、ひいては人類の行方を展望する困難に直面している。
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