【名門・筑女の異変】福岡歴史の町忍者村の跡地取得の謎
-
学校施設から遠く離れた山林の土地を取得した学校法人 筑紫女学園。広さにして9,040m2の土地は、かつて「福岡歴史の町 忍者村」という江戸時代の町並みを再現したテーマパークがあった場所である。
さまざまなからくりが施された忍者屋敷で遊べるコーナー「忍者村」は、各種アトラクションでスタンプを集めるとバッジがもらえるといった趣向で子どもたちに大人気だった。2005年9月に閉鎖し、しばらくは「骨董村」と名前を変えて陶器やインテリアの蚤の市が開かれていた。現在では更地となっているが、「骨董村」も閉鎖された後、残された建物が廃墟化。やがて心霊スポットとして紹介されるようになった。
不動産登記(画像参照)によると、筑紫女学園は16年3月31日付で福岡歴史の町跡地を売買で取得したことになっている。前の所有者である(株)九州リースサービスは不動産競売で取得。なお、それ以前には福岡市などから2度差押さえられた記録が残っている。
学内でもこの土地の取得を疑問視する声があがったようだ。その場所は、大学(大宰府市)、中学・高校・幼稚園(福岡市中央区)といった学校施設から遠く、グラウンドなどの運動用地としては不便。保養地とするにも、すでに同法人には2つの施設がある。学校運営上、本当に取得する必要があるのか、疑問視されるのも当然である。
学校法人には「補助金」として国や県から血税が流れており、税の優遇措置も「間接的な血税の投入」と言える。すなわち、同法人の不動産取得の目的には公共性が必要不可欠であり、教育機関における最も重要な公共性とは、"生徒の教育のため"である。
「福岡歴史の町」の跡地の取得を推進し、学内の内部対立を招いたとされる笠信暁前理事長は6月に退任。代わって、仏壇販売の(株)はせがわの前代表・長谷川裕一氏(現相談役)が理事長に就任した。同地の使用目的については広く社会に示すべきと思えるが、長谷川新理事長はどのように判断されるだろうか――。
【山下 康太】
関連キーワード
関連記事
2024年11月20日 12:302024年11月11日 13:002024年11月1日 10:172024年11月22日 15:302024年11月21日 13:002024年11月14日 10:252024年11月18日 18:02
最近の人気記事
おすすめ記事
まちかど風景
- 優良企業を集めた求人サイト
-
Premium Search 求人を探す