【福岡市長選】ららぽーと福岡などに期日前投票所開設~投票率向上につながるか
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「福岡市好きですか?~」
モテクリエイターという肩書で起業し、モデルやユーチューバーとしても活躍する菅本裕子氏が出演する福岡市のCMが放送されている。
CMでは、福岡市を好きと答えた人97.7%であるのに対し、前回の市長選(2018年11月18日投開票)で投票した人はわずかに31.4%と過去最低の投票率だったことが紹介されている。投票したのは4割を下回り、有権者の6割以上が投票しなかった。
今回の市長選は、現職に対して新人2人が挑む構図であり、3期12年にわたる現職の市政運営に対する評価が問われる。
ところが「なんかおかしくない?」と菅本氏が疑問を投げかけたように、福岡市を好きだといいながら、その福岡市のリーダーを選ぶ市長選に対する関心が低すぎる。投票率が3割と低迷した前回はもちろんのこと、せめて4割を超えなければ、はたして160万福岡市民が選んだリーダーだといえるのだろうか。
11月6日に告示され、同20日投開票の福岡市長選。いずれも無所属で、現職の高島宗一郎氏(48)、新人の熊丸英治氏(53)、前市議で新人の田中慎介氏(44)=立民、国民、社民推薦の3候補による選挙戦が繰り広げられている。
自民・公明など市議会の与党会派から支援を受ける現職候補に対し、共産党を含めた野党会派が新人・田中候補を推す事実上の一騎打ちの構図は、与野党相乗りの弊害が指摘された県知事選挙に比べると、盛り上がってもよさそうなものだが……。
投票に行かない市民が多いという事実には、いくつか大きな問題がある。一番の問題は、組織票への依存が強まることで、地方行政も支持団体の顔色ばかりをうかがってしまうことだ。
福岡市長選挙とほぼ同じタイミングで市長選を行っているのが、11月13日投開票の熊本市である。同市の2018年市長選での投票率は31.38%で、福岡市と同じく過去最低の投票率だった。
低い投票率に悩むのは全国共通であるが、熊本市は、選挙期間の5日と6日限定で同市南区にある「ゆめタウンはません」に期日前投票所を開設した。この投票所ではすべての区の住民が投票することが可能となっており、多くの市民が投票に訪れたという。
集客効果が高い大型ショッピングセンターに期日前投票所を設置する動きは、福岡市でも行われる。
11月7日から、区役所などでの期日前投票が始まったが、福岡市では初めてららぽーと福岡や木の葉モール橋本など4カ所の大型商業施設に期日前投票所が開設される。
投票できる期間や時間は投票所によって異なるが、各区役所など9カ所では、今月19日の午前8時半から午後8時まで。市役所本庁舎では12日から19日の午前10時から午後7時まで。イオンモール香椎浜、イオンスタイル笹丘、木の葉モール橋本、ららぽーと福岡の各商業施設については、各施設のホームページを参照。
有権者であれば、投票所入場券(はがき)がなくても宣誓書に記入すれば投票可能。仕事帰りやデート、買い物、飲食など、お出かけの際には近くの期日前投票所に立ち寄って、福岡市の未来を託すための1票を投じていただきたい。
【近藤 将勝】
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