福岡・佐賀両県で、性的少数者のパートナー制度、相互連携へ
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福岡県と佐賀県は、12月1日、LGBTQ(LGBTQとは?)など性的少数者カップルを、公的に証明するパートナーシップ宣誓について連携協定を締結した。福岡と佐賀は、往来が盛んで、仕事や生活の面でも関係が深い。
協定に基づくサービスが受けられるのは、来年1月1日からとなるが、福岡と佐賀を転出入した場合でも、2人の関係性を証明する受領証が継続して利用できる。また、両県間の旅行や出張でも医療機関において医師からの病状説明、手術にあたっての同意が可能になる。また、双方または一方が性的少数者のカップルが、県営住宅への入居申込みを行うこともできる。
福岡県人権・同和対策局調整課によると、4月に宣誓制度がスタートしてから、39組のカップルに受領証を交付している。佐賀県は佐賀県医療センター好生館など11の医療機関と連携しているが、福岡県は県立太宰府病院のみとなっている。
同調整課は、「今後、大学病院などほかの医療機関にも取り組みを広げていきたい」と話す。
先月30日、東京在住の同性のカップルなどが、日本で同性婚が認められていないのは違憲であり、差別的であるとして、国に損害賠償を求めた裁判の判決が行われた。
東京地方裁判所は「同性パートナーと家族になるための法制度が存在しないことは、個人の尊厳と両性の本質的平等を定めた憲法に違反する状態だ」と指摘する一方で、「法制度の構築は立法の裁量に委ねられている」として、原告が訴えた「同性どうしの結婚が認められていない」ことについては、憲法には違反しないと結論づけ、原告の訴えを退けた。
また、パートナーシップ制度にも言及し、「パートナーシップ制度が広がりを見せているなか、同性間の婚姻に類する制度を国が構築することに大きな障害があるとはいえない。むしろ、こうした制度の構築は社会的基盤を強化させ、異性愛者も含めた社会全体の安定につながるともいえる」として自治体のパートナーシップ制度を評価しつつも、国による法整備の必要性に言及している。
地方自治体におけるパートナーシップ制度の広がりは、まだ不十分な部分は少なくないものの、社会が変化し、若い世代を中心に、性的少数者への理解が進みつつあるといえよう。
【近藤 将勝】
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※福岡県パートナーシップ宣誓制度について関連キーワード
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