【統一地方選】知事選の行われない福岡では投票率低下を危惧
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3月31日に告示された福岡県議会議員、福岡市議会議員選挙も投開票日まで残すところあと2日となった。44ある福岡県議会の選挙区のうち、14選挙区で無投票当選が確定しており、うち筑豊地区は直方市選挙区以外、無投票。残り30の選挙区で、論戦が展開されている。筑後市や八女市八女郡以外にも、北九州市門司区、福岡市城南区、春日市、太宰府市、久留米市・うきは市、行橋市などにおいて保守分裂や自公対決など激しい選挙戦が繰り広げられている。
福岡市議選は、定数62に対して97人が立候補しており、正副議長職や会派代表を務めたベテラン10人が引退したのにともない、その票の行方も注目されている。また、県議選、市議選いずれも女性の立候補者数が過去最多となり、今回、女性議員が何人誕生するのかも注目したい点だ。
今回の県議選・市議選においてもう1つ注目したいのは投票率である。2019年までは、県知事選も県議選・市議選と同時に行われてきたが、小川洋前知事の辞職にともない21年に実施されている。自治体選挙は4年に一回行われ、同時に複数の選挙が行われることで、有権者の選挙への関心が高まり、投票率の向上につながる。各陣営もそれぞれの政策を訴えているが、今回、知事選が行われず、投票率が下がることで、当落に影響するのではとの声が挙がっている。
今月6日、福岡都市圏の某市にて、県議候補が「選挙は民主主義にとって大事です。1つの考え方で物事が進められる政治でよいでしょうか。皆さん投票へ行ってください。私の名前でなくとも、よいですから、投票へ行きましょう。〇〇市だけでも投票率をあげましょう」と訴えていた。選挙である以上、候補者にとっては自身の当落が最大の関心事であるのは間違いないが、同時に民主政治を進めていくうえで、国民が投票へ行き、権利の行使を行うことの大事さを述べる姿勢に感心した。
福岡県内の統一選の投票率は2003年以降、40%台で推移している。ただ、19年は知事選において保守分裂となり注目度が高まったことで、知事選の投票率は15年のときより約4ポイント高くなり、県議選・市議選とも高くなった。今回、知事選が行われないことで、投票率がどうなるか気になるところだ。わたしたちの今後の生活にも影響をおよぼす統一地方選挙。ぜひ一票を行使してもらいたい。
【近藤 将勝】
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