北九州市の方針に異論 建築史学者らが門司駅遺構保存を求めるシンポ開催
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北九州市門司区で出土した「初代門司駅」(旧門司駅)の遺構が、北九州市が推進する複合公共施設整備で破壊される可能性が大きくなり問題となっている。
旧門司駅は開業と同時に築港が進んだ門司港と共に、九州における鉄道黎明期の輸送・輸出拠点となり、北九州だけではなく日本の近代化に大きな役割を果たした。
出土したのは、1891年に九州鉄道の起点駅として開業した旧門司駅の駅舎外郭や機関車庫跡とみられる遺構など。現在の門司港駅近くに位置する。
市は、公共施設整備の方針は変えずに遺構を移設することを決めたが、貴重な遺構の存続を求める声は多い。九州考古学会などが武内和久市長に現地保存を求める要望書を提出するなどの動きがある。
建築史学などの専門家でつくる「九州鉄道初代門司駅研究会」(代表・藤原恵洋九州大学名誉教授)は、世界文化遺産の評価を行う諮問機関「日本イコモス国内委員会」との共催で、24日に緊急シンポジウムを開催する。
日本イコモスは遺構について「日本の鉄道遺産として重要な遺跡」と見解を示しており、シンポジウム開催に先立つ21日に岡田保良委員長らが現地視察を行い、22日に北九州市に遺構保存に関する要望書を提出する。
シンポジウムでは、北九州市芸術文化振興財団の安部和城学芸員が基調報告を行い、藤原代表、日本イコモス副委員長の溝口孝司九州大学大学院教授(考古学)、北九州市文化財保護審議会委員も務める福島綾子同准教授(文化財学)が登壇する。
■SEMINAR INFORMATION
<日時>
2月24日(土)午後1時半~4時半<会場>
門司区錦町市民センター多目的ホール
(北九州市門司区清滝3-5−5)<参加費>
無料<主催>
「九州鉄道初代門司駅研究会」
一般社団法人「日本イコモス国内委員会」<問い合わせ先>
「九州鉄道初代門司駅研究会」
TEL:092‐201‐1779
080‐5250‐4711(藤原代表)
【近藤 将勝】
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