ビットコインETFへの本格的な資金流入はこれから(後)
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日韓ビジネスコンサルタント
劉明鎬 氏需要が供給を大きく上回る
現在、機関投資家は現物ETFに資金を投資するための準備をしている段階だという。投資諮問会社などが運用するファンドが現物ETFを購入するには、3カ月間の取引データを確保する必要があり、現物ETFの承認から3カ月後の4月11日以降に本格的に参入することになるという。現在のようなトレンドが継続すれば、今年だけでビットコイン現物ETF に600億ドルくらいの資金が流入することが予想される。今まで現物ETFに流入した資金総額は118億ドルほどであるが、それによって年初に4万6,656ドルであったビットコインは57%も高騰し、7万3,000ドルに達した。
今後のビットコインの需要と供給について考えてみよう。過去2カ月間だけで10個の現物ETFのビットコイン購入合計は約20万個である。1日に換算すると1日約3,150個を購入したことになる。その反面、現在の1日の供給量は900個(6.25個×6回×24時間)レベルで、需要は供給量の約3.5倍である。4月に半減期を迎えると、供給量は半分に減るため、需要は単純に供給の7倍になる。さらに、ETFの運用残高が増加すると、市場に流通するビットコインの量が減少する可能性がある。ビットコインの流通量が減少すると、価格はどのようになるかは明らかである。
価格推移の判断材料は
仮想通貨を購入するうえで判断材料の1つになるのがオンチェーン指標である。オンチェーン指標とは、ブロックチェーンネットワークの盛り上がりや成長、利用トレンドがどのように推移しているのか、といったネットワークの動向を読み取るのに参考になる指標だ。
たとえば取引所から外部ウォレットへ流れる仮想通貨の流出量を意味するアウトフローという指数がある。アウトフローが増えているときは、取引所から外部のウォレットにコインが移動し、取引所の流通量が減っているため、価格が上がる傾向が強い。逆に、取引所にコインが移動されるときは、売却のための移動の可能性が高く、値下がりを警戒する必要がある。
仮想通貨のことをよくわからない状態で、価格暴落を経験すると、仮想通貨が怖くなるだろう。上記の需要ひっ迫以外にも、米国の利上げ観測、香港市場へのETF承認など、ビットコインの好材料は目白押しである。ビットコインの短期的な価格騰落に振り回されるよりは、ビットコインに長期的な視点で投資をすべきだと筆者は思っている。世界経済の不透明感が増大しているなか、ビットコインへの関心や投資は、夢を将来へつないでくれる手段の一つになるものと思われる。
(了)
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