熊本県、「復旧復興プラン」改訂版を発表。被害総額は3兆7,850億円
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熊本県は、「平成28年熊本地震からの復旧・復興プラン」の改訂を発表した。3兆7,850億円のうち、もっとも多かったのが住宅関係で2兆377億円。発災後半年が過ぎたが、いまだに益城町など激しい被害を受けた地域では被災建物の撤去にとりかかれないケースも多々ある。これは公費での撤去には建物の被害程度の判定が必要で、自治体側が対応しきれていないため。9月の段階では、住民から「半年待ちだと言われている」という声もあった。他にも商業施設、インフラ、農林水産関係などさまざまな分野で甚大な被害が発生したことが、改めて数字としてわかった形だ。
また今回の改訂では、「新たな熊本の創造に向けた取り組み(概ね4年の取り組み)」を打ち出している。2019年度を目標に、さまざまな分野で復旧・復興を進めながら、これを機に熊本が持つポテンシャルを十分に引き出し、新たな魅力を発揮させようというもの。たとえば熊本県は全国6位の農業産出額を誇る農業県だが、今回の地震からの復旧を進めながら農地の集約と大規模化を進め、より効率のよい大規模農業を実現しようとしている。道路のインフラ整備では、仮に災害で通行できない道路ができても、確実にう回路を確保できるように冗長性を持たせることを目標にしている。
まずは足元の復旧が何よりも先だが、県としてはその先のビジョンを打ち出し、未来志向で復旧・復興にあたってほしいということだろう。
【深水 央】
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