株価下落続く大成建設、博多駅前陥没事故が影響
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前場は前日比29円安、730円で終了
8日に発生した博多駅前陥没事故の事故原因とされる福岡市営地下鉄七隈線の延伸工事を行っていた共同企業体(JV)の筆頭施工業者・大成建設㈱。事故に関連して同社の名前がクローズアップされるようになってから株価の下落が続いている。事故から一夜明けた9日も同社株価は下落傾向が続き、前場は4%近く幅を広げ、前日比29円安の730円で引けた。
事故による損失補償などが同社業績へ影響することが懸念されている。今回の事故が発生したのは、「福岡市地下鉄七隈線博多駅(仮称)建設工事」の現場。設計は福岡市交通局、施工は大成・佐藤・森本・三軌・西光建設工事共同企業体(JV)が請け負っていた。工事期間は2013年12月5日から19年3月15日まで。契約金額は112億9,800万円。
陥没事故によって、福岡市博多区では最大で約800戸が停電したほか、ガス管や下水道管の破損により、現場周辺でガス、水道の供給も停止された。博多駅前エリアには、商業施設やオフィスビルが集積しており、今回の事故によって休業を余儀なくされるなどで多大な損失が生じている可能性は高い。また、陥没によって基礎部分が剥き出しになった自走式駐車場「紙与パーキング駅三」(収容台数247台、賃料収入は推定月5,000万円)では倒壊のおそれが指摘されている。
【山下 康太】
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