『脊振の自然に魅せられて』夏の花『ヤブカンゾウ』(薮萓草)ユリ科帰化植物
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7月から8月にかけて、田んぼの畦道や里山を歩いていると、橙色の花:ヤブカンゾウを見かけます。それほど群生はしていませんが、1本の時もあれば2、3本一緒に咲いているときもあります。田んぼや里山で見かける日本の夏風景です。
福岡市の南部にあたる脊振山系付近の早良区脇山から椎原のバス停の一つ手前に、湯の野のバス停が有ります。ここから小爪峠へ通じる道沿いに集落があり、その上部に棚田を見る事ができます。狭い農道を車で5分ほど登ると、小爪峠の登山道の入り口です。入り口付近に1軒だけ民家がありますが、この周辺から緩い勾配の棚田が博多湾方面に伸びています。花の数は少ないですが、里山ならでの花が春夏秋冬この地で観察できます。
雨上がりのある日、花を捜して歩いていると橙色の花・ヤブカンゾウが、雨上がりの雨露をたくさん含んでみずみずしく輝いていました。
重い三脚をセットしマクロレンズを向ける、雨露を含んだヤブカンゾウの花がファインダーに飛び込んでくる。きれいだ! 思わず息を潜める。
アングルを決めてシャッターを切る、この感動の一瞬がたまらないのだ。
鮮やかな花弁の橙色とバックの草の緑が見事なコントラストを表現してくれている。
撮影を続けている間に、花に彩りを添えるように大型の蝶・カラスアゲハが蜜を吸いにやってきた。飛び立つなよと祈りつつレンズを向ける。
ヒメジョオンの小さな白い花と、橙色のヤブカンゾウ、カラスアゲハの黒が見事な色彩でカメラの被写体となっていた。
つかの間の夏、里山での撮影の一時でした。
きれいな里山の風景がいつまでも続く事を願うばかりです。※ニッコウキスゲやユウスゲもユリ科の同じ仲間です。
2017年7月17日記
脊振の自然を愛する会 代表 池田友行関連キーワード
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