『脊振の自然に魅せられて』福岡市で唯一の渓谷「野河内渓谷」を甦らせよう(4)
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渓谷案内地図の設置
野河内渓谷入り口には、いつ立てられたか判らない古い渓谷の案内図が設置されていました。横2m×縦1mほどの大きさのブリキ製の看板は一部が折れ曲がり、錆びついて見にくいものでした。
2008年(平成20年)脊振山系の道標設置のおり、福岡市早良区役所企画課M氏の何とか立て変えたいとの強い熱意に応え、糸島市のトンカチ館において手づくりで看板を製作することになりました。
古い案内板と曲渕小学校社会探検部が作成した資料を基に下図を作成し、早良区役所のM氏がパソコンで小分けしてプリントしたものを張り合わせて1枚の原図としました。
これを分厚い木版4枚を合わせて看板としたものに、カーボン紙で下地とり、トリーマー(電機ノミ)で彫っていきました。4枚の板がずれないよう彫るために集中力を保ちながら、保護眼鏡、マスクをして舞い上がる切りくずと格闘しながら手を進めました。作業はトリーマーに慣れたワンゲルの後輩たちが器用に進めてくれました。
彫り、地図や文字にペンキを入れ、乾燥させた4枚の板が反らない様に裏からくさびを打ち込んで完成。横2m×縦1mの大看板作成は3日間を要する大変な作業でした。2010年(平成22年)10月24日には、野河内渓谷でも案内板設置作業を行いました。設置作業には靍田早良区長も参加され、区役所職員も参加し西南学院大学ワンダーフォーゲル部の学生も合わせて総勢14名で設置作業にあたりました。この日は椎原登山口にも同様の手づくり登山地図をワンゲルの現役とOB、一般参加者と共に設置作業を行いました。
椎原登山口での設置作業ではRKBテレビの取材もあり、多忙ながら楽しい1日となりました。2つの案内地図設置後は曲渕公民館に参加者30名が集合し、地元の方々の炊き出しで昼食をご馳走になりました。
野河内渓谷と脊振山系登山道看板は行政、市民、学生との共働事業で後世に残るすばらしい事業となりました。2017年8月8日記
脊振の自然を愛する会 代表 池田友行関連キーワード
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