博多祇園山笠とも深いつながり~福岡博多、静岡駿府両ライオンズクラブを結んだ聖一国師
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福岡博多ライオンズクラブと静岡駿府ライオンズクラブは、5月27日、京都市の東福寺で姉妹クラブ提携を締結した。両クラブの縁を取り持ったのは、鎌倉時代の高僧、聖一国師(しょういちこくし)だった。
聖一国師が結ぶ博多と静岡
聖一国師は1202年、現在の静岡市葵区で生まれた。鎌倉の寿福寺で臨済禅を学び、35年に中国(当時は宋)へ渡ると、臨済宗の禅僧・無準師範から嗣法(※)した。その後、41年に日本へ帰国。この時、上陸地の博多で承天寺を開山した。当時、博多の町では疫病が流行していた。疫病退散のための祈祷を捧げる際、聖一国師が町民に担がれた木製の施餓鬼棚に乗り、祈祷水を撒きながら町を清めてまわったとされている。そして、これが『博多祇園山笠』の起源と言われている。
700年以上連綿と続く博多の風物詩、博多祇園山笠。そこで用いられる勢水(きおいみず)には、実は聖一国師の静岡の生家で汲み上げられた井戸水が使用されている。
▽福岡博多ライオンズクラブ会長 平河 光広 氏(左から3人目)、福岡博多ライオンズクラブ次期会長 赤樫 幸治 氏(左から2人目)、静岡駿河ライオンズクラブ会長 原 吉孝 氏(右から2人目)、静岡駿河ライオンズクラブ次期会長 竹下 光秀 氏(右)、立会人 東福寺 法務執事 爾 英晃 氏(中央)
▽締結式が行われた東福寺:臨済宗の東福寺派大本山。嘉禎年間(1235~37年)に、摂政関白九條道家によって創建され、円爾弁円(聖一国師)により開山された
交流の加速・深化に期待
「聖一国師の話を聞き、静岡とのご縁を強く感じました。ぜひとも静岡駿府ライオンズクラブ様と姉妹提携させていただきたいと考え、関係者さまのお力添えもいただきながら、昨年初めてお会いさせていただく機会を得ることができました。その後、お互いに行き来しあうことで交流を深め、5月27日、姉妹クラブ提携の締結の運びとなりました」(平河会長)。
50年以上の歴史をもつ福岡博多ライオンズクラブと、クラブスローガン「和をもって奉仕を」のもと、青少年の健全育成を中心として社会奉仕活動を続ける静岡駿府ライオンズクラブ。今回の姉妹クラブ提携を通じて、両クラブのさらなる交流の加速・深化が期待される。
【代 源太朗】
※嗣法:禅宗で、弟子が師の法を受け継ぐこと。
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