LEDを超えた新時代の照明技術が未来を照らす(後)
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(株)プラスアルファー
「エコ・ループ・ネオ」が秘める無限の需要
エコ・ループに加え、同社が現在さらなる注力をしている商品があるという。それが、「エコ・ループ・ネオ」。前述のように現在も幅広く使われている蛍光灯を、無電極ランプの開発で培った技術を応用し、LEDや無電極ランプ並みの長寿命に生まれ変わらせることができる、というものだ。さらに消費電力を30~51%軽減することができる。3月にPSE(電気用品安全法に基づく製品安全マーク)を取得し、現在も耐久試験を続けているが、すでに180万回もの点灯・消灯を繰り返したにもかかわらず、いまだに蛍光管の寿命に達していないのだという。「このペースだと、200万回も超えそうです。現在流通している蛍光灯は30万回で切れますから、少なくとも6~7倍の寿命になります」と岡部社長は自信を見せる。
岡部社長が「演色性や影の問題、目に対する負荷の問題で、LEDに交換できないオフィスや事業所はたくさんある。蛍光灯は100年以上前からある技術ですが、とくに現在流通している三波長型蛍光灯は非常に優秀です」と語るように、LEDの台頭にもかかわらず蛍光灯の優位性は揺るがない側面がある。蛍光灯に対する需要は、まだまだ十分あるのだ。
エコ・ループ・ネオの導入は、非常に簡単。「現在多くのオフィスビルなどで使われている蛍光灯器具の安定器を、エコ・ループ・ネオに交換するだけ。非常に少ない手間で、長寿命照明をご利用いただけます」という。LED化の風潮が強まった近年に新築されたオフィスビルであれば、当初からLED照明を導入しているケースも多い。だが、それ以前に建設されたオフィスビルの場合は、照明器具を交換するとなると大きなメンテナンスコストが発生することになる。
「一部の蛍光灯器具は、水銀に関する水俣条約を受けて製造終了になります。しかし、蛍光ランプの製造は続きますし、使用し続けることはできる。大手電機メーカーは『蛍光灯器具が壊れたらLEDに置き換えて』という戦略だと思います。しかし蛍光灯への需要がまだまだ多いなか、エコ・ループ・ネオがはたす役割は非常に大きいですね」と語る岡部社長。従来から親しまれてきた蛍光灯を新世代の長寿命ランプに生まれ変わらせることができるエコ・ループ・ネオの躍進が、プラスアルファーの事業にさらなる加速度を与えるのは間違いない。
「エコ・ループやエコ・ループ・ネオは、海外でも需要があると考えています」と、新たな展開にも意欲的な岡部社長。LEDの光線が目に与える影響は、瞳の色素が濃いモンゴロイド(アジア系)、ネグロイド(アフリカ系)よりもコーカソイド(白人、ヨーロッパ系)にとってはより深刻。「北米、ヨーロッパには確実に市場がある」と見込む。
新技術の研究・開発に余念のない岡部社長は、豊かに生まれるアイデアをどうビジネスとして落とし込むかを日々、考えている。「時にはある分野の専門家から、『どうしてそんなことを思いついたのか』と驚かれるようなこともあります」と笑う岡部社長が次に踏み出すのはどんな分野なのか、興味は尽きない。
(了)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:岡部 哲也
所在地:福岡市博多区空港前4-3-25-2F
設 立:1988年11月
資本金:7,450万円
TEL:092-409-4016
URL:http://palpha.co.jp<プロフィール>
岡部 哲也(おかべ・てつや)
1988年11月に(株)プラスアルファーを設立。代表取締役として、会社経営だけではなくトップ営業を積極的に行い、R&Dにも携わる。関連キーワード
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