西部ガスグループ、事業拡大に向けた投資ファンド設立~新時代のはじまりとともに
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西部ガスは27日、取締役会後に開いた記者会見で、スタートアップ企業に対して投資を行うコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)組成のための投資子会社の設立を発表した。ガスエネルギー事業と関連性があり事業シナジーが認められる企業への投資のほか、ベンチャー企業育成のための投資、国内外の最先端技術やビジネスモデルを有するスタートアップ企業への投資を目的としている。
同社は4月1日に新会社「SGインキュベート」を設立(代表取締役社長:佐藤時夫氏)し、7月上旬にはCVCファンドを設立する予定だ。
同社は16年11月期に発表した「西部ガスグループ中期経営計画」で、ガスエネルギー以外の事業を拡大し、26年度までにグループ全体におけるガスエネルギー以外の事業比率を5割程度に引き上げることを目標としている(18年3月期は3割)。同社はCVC設立が目標達成に向けて「大きく前進することを期待している」とコメントしている。
電気、都市ガスの小売自由化がスタートして以来、首都圏、関東圏を中心にエネルギー市場は競争が激化、今後九州でも競争はさらに加速すると見られる。同社はこれに対応するため、17年に大手マンションデベロッパー「エストラスト」、19年に新築マンションをメイン事業とする「吉川工務店」などを買収し事業拡大を図ってきた。
同社は4月1日、代表取締役社長・酒見俊夫氏が代表取締役会長、道長幸典氏が代表取締役社長に就任する。同日新元号が発表されることもあり、文字通り「新たな時代」を迎える同社。「エネルギー戦国時代」ともいえる新時代を勝ち抜くための重要な1年が始まる。
【麓 由哉】
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