中国経済新聞に学ぶ~20年の中国市場、「国潮」や健康消費が急増(前)
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京東ビッグデータ研究院はこのほど、「2020年10大消費注目点・贈答品消費ビッグデータ」を発表した。それによると、2020年はタニシ麺などの「庶民的な消費」が起こり、おうち生活がキッチン用品の消費に火を付け、「国潮」(中国の伝統要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)が新たに流行したという。
「庶民的な消費」が爆発、「国潮」が流行
新型コロナウイルス感染症の影響をうけて、多くの家庭に料理愛好家が誕生した。20年第1四半期(1~3月)にはノンオイルフライヤー、泡立て器、電気オーブンの販売量が3倍以上増加し、第2四半期(4~6月)はインスタントおかずシリーズの販売量が伸びた。
6月以降は、感染症の影響を受けて大型家電、自宅の内装、スキンケア化粧品などの消費が回復に向かった。多くの実店舗が営業を停止して、深夜のネットショッピングが活発になった。
注文がもっとも集中する時間は午後10時で、「95後(1995年から99年生まれ)」は深夜の午前0時~午前2時により活発に買い物をした。午前0時~午前5時に注文した女性ユーザーの数は、昨年の1.5倍に増えた。男性とは異なり、女性は眠れないと買い物に走ってしまう。
女性が購入する食品のなかで、もっとも人気があったのは軽食界のネットにおける有名人といえるタニシ麺で、2020年の販売量は3倍以上増加した。ホワイトカラー、大学生、金融関係者、事業機関で働く人のタニシ麺の購入量は昨年の3倍以上になった。20年には高齢者がネット通販にますます熱心になり、56歳以上のユーザーもタニシ麺を好んでおり、購入量は前年同期比321%以上も増加した。
広西壮(チワン)族自治区柳州市の特産品であるタニシ麺は、「庶民的な消費」に火を付けた。
そうして東北地域の米、安徽省の名茶・六安瓜片、広西自治区茘浦市のサトイモ、陝西省冨平県の干し柿など……原産地や農産品がネットの人気検索ワードになった。若い美男子や夫人だけでなく、北京・上海・広州のホワイトカラーや金融関係者も「庶民的な消費」を楽しみ、20年はこうした人々の特産品取引額が昨年の1.5倍に増えた。
このほか、20年にもっとも大きなトレンドとなったのは「国潮」だ。さまざまな年代の消費者のなかでも、とくに95後の国産品消費の伸びがもっとも大きかった。職業別にみると、企業のホワイトカラー、事業機関で働く人の国産品取引額がもっとも高く、高所得者層の国産品消費も目に見えて増加した。国産品消費の全国的な増加率は昨年を上回り、地域別にみると、各省で主要な役割をもつ四線以下の都市の市場での増加率がもっとも高かった。小都市に暮らす2億3,000万人の若者は、国産品を消費する若者たちのなかでもっともコアな層でもあり、小都市の95後の国産品取引額の増加率がもっとも高かった。
(つづく)
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