ストロングポイントは「人間性」。アビスパ福岡アカデミー生の肉声に迫る
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アビスパ福岡は、18歳以下の子どもたちを育成・指導するために、「アビスパ福岡アカデミー」と「アビスパ福岡サッカースクール」を置いている。アカデミーは年代別にU-18、U-15、U-12、サッカースクールはスーパークラス・スキルアップクラス・ベーシッククラスに分かれ、スクールは香椎浜校・博多校をはじめ県内各地に21校(他にゴールキーパースクール、フットサルスクール、大人のサッカースクールがある)を展開している。
アビスパ福岡アカデミーが掲げる目標は、「2022年までにトップチームの登録メンバー3分の1をアカデミー出身者が占める」「各年代の日本代表に選手を送り込む」こと。高い目標であるが、それだけに育成にあたるコーチングスタッフの士気は高く、またアカデミーに所属する選手たちとの絆も強い。
アカデミーでの指導は、サッカーの技術だけにはとどまらない。学校での勉強や生活態度全般に及び、サッカー選手としてだけではなく、ひとりの人間として大きく育てようと取り組んでいる。
8月2~4日に開催された「サニクリーン杯2021第5回アビスパ福岡アカデミーU-10大会」(以下、アビスパカップ)は、アビスパアカデミーが取り組む選手育成が着実な歩みを進めていることを証明する機会となった。
アビスパアカデミーに所属する子どもたちは、ピッチ内はもちろんピッチ外でもサッカーに真剣に取り組む姿を見せてくれた。
選手として試合に出るU-10の選手たち(小学3、4年生)は勝利を目指して集中してプレーに取り組む。一方、彼らの先輩にあたるU-12の選手たち(小学5、6年生)は、パンフレットの販売、入場者の手指消毒、会場設営や撤収などを担当する運営サポートとして黒子の役割を果たしていた。今年試合に出場して「主役」の立場だったU-10の4年生が、来年の大会ではサポートに回る。こうやってお互いをサポートしながら、切磋琢磨を続けていく。
アビスパ福岡アカデミーの育成体制全体を統括する井上孝浩アカデミーダイレクター、壱岐友輔ヘッドオブコーチング、松本雄哉U-12監督、出雲大輝U-12コーチがそれぞれ一貫して重視しているのが、「人間性」の養成。U-10の選手たちが動画コメントで口をそろえて話してくれたのも、人間性の向上と周囲の人々への感謝の気持ちだ。選手たちの受け答えが10歳の子どもたちとは思えないほどしっかりしていることからも、アカデミーでの指導が大きな影響を与えていることが見て取れる。
東京オリンピックが終わり、Jリーグも再開した。アビスパ福岡アカデミーの選手たちも、日々自分たちの練習に取り組みながら、アビスパのホームゲームではボールパーソンやセンターフラッグベアラーなどを務めている。ベスト電器スタジアムに観戦に訪れる際には、アカデミーの子どもたちにも注目してみてはどうだろうか。
【深水 央】
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