佐世保市の発展に大きく貢献 培ったノウハウを他自治体にも
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(株)金納ホールディングス 代表取締役社長
金納 慶太 氏佐世保市民に多くの娯楽を提供
(株)金納ホールディングスは、現代表の金納慶太氏の祖父である金納清松氏が1928年11月に佐世保市京坪町で製材所を創業したのが始まり。その後、佐世保海軍専属工場に指定されて「海軍御用達」にもなった。
1946年12月には京坪町の新天街に演劇場「劇場大劇」を開業。「劇場大劇」には戦前・戦後にわたり活躍した時代劇スターの片岡千恵蔵や、幼き頃の「昭和の歌姫」美空ひばりなども出演していた。その後、51年12月に東映と専属契約を結び「佐世保東映」となった。さらに、55年11月に佐世保市湊町に映画館「富士東映」、56年12月には同市俵町に「俵町東映」を開業するなど興行に力を注いだ。また、60年には百貨店「佐世保東映デパート」をオープンさせている(その後、スーパー丸栄佐世保店、ユニード佐世保店、ダイエー佐世保店を経て、現在は分譲マンションに)。ほかにもボーリング場、ゴルフの練習場なども運営し、佐世保市民に数多くの娯楽を提供してきている。
同社ではそれらと並行して建設業も手がけ、数多くの公共工事の実績を残している。なお、自社物件の施工は自社で行っているという。「たとえば西友道の尾店新築工事においては、自社で山地だった土地を造成して建物を新築し、西友を誘致いたしました」(金納氏)。ヤマダ電機佐世保店、アクロスプラザ佐世保、ワンダーランド佐世保白岳店も西友道の尾店と同様に土地の造成から建物の建築まですべて自社で手がけており、他の物件においても基本的に同様だという。
人口減のなか生き残りを図る
長崎県の総人口(国勢調査ベース)は60年の176万人をピークに減少の一途をたどっており、現在の人口は129万人(2021年10月時点)。日本の人口は08年に減少に転じているが、長崎県はその約50年前から減少に転じていたことになる。金納氏は「県の人口が減少しているなかで、長期的に見て今後、我が社が生き残っていくために何をすべきか考えていかなければなりません。需要が減っていく状況で、単に不動産の供給をやっているだけではいけません」と話す。
「現状を打破するために福岡に進出する計画はあるのか」との問いに対し、「もちろんそうしたことも考えてはいますが、価格が高すぎるのでタイミングを見計らっている状況です。今は地元である佐世保市および佐賀県西部エリアに力を入れていきたいと思っています」と話す金納氏。現在、同社は佐賀県有田町で温泉掘削に成功、そこに温泉施設を展開する計画があり、プロジェクトが進行中という。「残念ながら有田、伊万里、嬉野、武雄など、かつて観光地として栄えた地域に元気がありません。有田に関しましては我々のプロジェクトに期待する自治体からの期待をひしひしと感じています」(同氏)。
戦前・戦後にかけて佐世保市の発展に大きく貢献し2028年には、創業100年を迎える同社。そのノウハウを生かした他自治体への貢献にも今後期待していきたい。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:金納 慶太
所在地:長崎県佐世保市大岳台町20-10
設 立:1950年6月
資本金:9,900万円
TEL:0956-34-2555
URL:https://www.kinno-hd.co.jp/
<プロフィール>
金納 慶太(きんのう けいた)
1970年生まれ。93年米国フロリダ州マイアミ大学経営学部卒業後、金納建設(株)(現・金納ホールディングス)入社。常務取締役を経て94年に代表取締役社長に就任。現在に至る。法人名
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