2024年11月24日( 日 )

大幸薬品、「クレベリン」の表示でお詫び

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

クレベリン イメージ 大幸薬品(株)(大阪市西区、柴田高社長)は3日、自社ホームページで、除菌剤「クレベリン」(6商品)の表示が景品表示法に違反する内容だったと認め、「お詫び」を表明した。消費者庁による行政処分は、東京高裁の決定と2度にわたる措置命令を経て、6商品すべての表示を改善することで決着した。

 同社は昨年12月14日、「クレベリン」6商品を対象とした景表法に基づく措置命令(案)に対し、措置命令の差し止め訴訟を東京地裁に起こし、仮の差し止めの申し立てを行った。

 地裁は、6商品のうちペンタイプやスプレータイプなどの4商品について、同社が提出した資料を表示の根拠と認めなかった。一方、置き型タイプの2商品では根拠を認め、措置命令の仮の差し止めを決定。これに対し、同社、消費者庁ともに東京高裁へ即時抗告を申し立てた。地裁の決定を受けて消費者庁は今年1月20日、同社に対し、ペンタイプなどの4商品を対象に措置命令を行った。

 4月13日、東京高裁は地裁の決定を破棄し、仮の差し止めの申し立てを認めないと決定。高裁の判断を踏まえ、消費者庁は同15日、置き型2商品についても措置命令を出した。その際、取材に対して同社は、「高裁の判決が出ているので、真摯に受け止めて適切に対応していく」とコメントしていた。

 消費者庁によると、同社が置き型2商品の表示の根拠として提出した資料は、「25m3の閉鎖空間で数時間かけてウイルスや菌が除去・除菌されたという試験結果」(表示対策課)だったという。

【木村 祐作】

▼関連記事
大幸薬品が巨額の最終赤字 「コロナ特需」読み違える(前)

関連キーワード

関連記事