2024年11月25日( 月 )

東京15区の「選挙妨害」、各党から公選法改正求める声

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 28日投開票の衆議院3補欠選挙は終盤に入ったが、東京15区において、候補者が街頭活動中に、妨害を受ける事態が相次ぎ、大きな問題となっている。

 街頭演説をする候補者などのそばで大音量を流したり、選挙カーを車で追いかけて撮影しSNSに投稿したりする行為が確認されている。いずれも、特定の候補者とその陣営関係者とみられ、各陣営が頭を悩ませており、法的規制を求める声が出始めている。

 無所属新人を支援する小池百合子東京都知事(都民ファーストの会特別顧問)は「これまで経験したことがない選挙妨害が発生している。法律上、見直してもらえないだろうか」と記者会見で述べた。

 日本維新の会と国民民主党は23日、選挙活動中の妨害に関する規制を強化する公職選挙法改正案の国会提出に向けて、各党と議論を始める考えを示した。

 25日、立憲民主党の長妻昭政調会長は、記者会見で、上記のような行為を行う特定の陣営との接触を避けるために、街頭演説の事前告知が行えないとしたうえで「どういう法的措置が必要か検討している」と述べた。

 公職選挙法には「選挙の自由妨害罪」の規定があるが、選挙に関する集会や演説などを妨害した場合、4年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金に処される。

 ただ、現場に警察関係者がいたとしても、現在の公職選挙法では直ちに対応することが難しいのが現状だ。

 松本剛明総務大臣は、23日の記者会見で、候補者が街頭活動中に妨害を受けているとの指摘について、「選挙運動の自由を暴力、妨害などで侵す行為は公選法上の処罰の対象となり得る」との見解を示した。

 また、選挙運動の関係者に対し「妨害はあってはならない。法を犯すことなく公正、適切に選挙運動を展開していただきたい」と求めている。

 一方、指摘を受けている陣営は「妨害ではない」と反発しているが、言論の自由や表現の自由は民主主義において重要であることも事実で、どこまで法律で規制をかけるのか、慎重な議論が求められている。

【近藤 将勝】

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