25年地価公示 ららぽーと効果続く

 天神に始まり後述する博多エリア、そして平尾~大橋エリアの地価上昇、さらに大型商業施設・ららぽーと福岡の開業などから、引き続き地価上昇が顕著なのがJR竹下駅~西鉄・大橋~井尻駅の周辺エリアだ。筑紫通り沿いの「諸岡1-23-27」(11.8%)は、ららぽーと効果により5年以上の連続2ケタ増。JR笹原駅や西鉄井尻駅に近い「諸岡5-27-45」(10.1%)、さらに東側の「南八幡町2-6-34」(12.6%)は3年連続の2ケタ増となった。

 さらに、竹下駅から徒歩8分の「塩原1-28-12」(12.0%)は4年連続となったほか、大橋駅から竹下駅に向かう通り沿いの「塩原3-16-13」(10.5%)は20年以来の2ケタ増となり、公示地価も54万円(平米単価)を超えた。このエリアでマンション供給を活発化しているのが(株)ファミリー(福岡市中央区)で、21年には「ファーネスト博多ヴァリス」、22年には「ファーネスト博多レヴィア」、来年1月竣工予定の「ファーネスト博多ルシエEAST&WEST」(全115戸)と、博多区那珂に限ってもここ数年でこれだけのマンション供給を行っている。

 同社では、3年連続で2ケタ増となった「井尻2-2-29」(12.8%)から約200m、西鉄・井尻駅まで徒歩13分、ららぽーと福岡まで徒歩12分の立地で「ファーネスト井尻グレイス」(全35戸)を計画中。間取りはすべて3LDK、竣工は来年6月予定だ。同じく「井尻2-2-29」から約700m、4年連続で2ケタ増となった「塩原1-28-12」(12.0%)からも約650mの立地では、「ファーネスト大橋東レジデンス」(全55戸)を計画中。こちらは2LDK・3LDKの間取りを用意しており、竣工は同じく来年6月の予定だ。JR竹下駅から徒歩13分、大橋駅から徒歩16分、ららぽーと福岡までは徒歩6分という立地で、平置き駐車場を全戸分(112%)確保したランドプランが特徴の1つとなっている。

 博多区南部の「三筑1-3-8」(16.1%)、「麦野3-17-24」(10.1%)、「竹丘町2-1-11」(18.0%)は4年連続で2ケタ増となるなど、ららぽーと効果に加え、西鉄の新駅・桜並木駅の開業効果もあり、地価は上昇傾向が続いている。ファミリーは、桜並木駅から徒歩6分の立地で、来年10月竣工予定で「ファーネスト桜並木駅レジスタ」(全53戸)の開発計画も進めている。

【永上隼人】

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