全野党が欠席のなか、国旗損壊処罰法案が衆議院本会議で可決

 日本の国旗を傷つける行為を処罰する国旗損壊処罰法案が30日、衆議院本会議で採決され、自民党と日本維新の会などの賛成多数で可決した。

 法案は、日本の国旗を「人に著しく不快、嫌悪の情を催させる方法で公然と損壊、除去、汚損した者」に、「2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金」を科すとした。

 具体的に想定される処罰対象として、国旗を傷つける行為のインターネットライブ配信を対象としたが、国旗を傷つける様子を撮影してSNSで拡散することや、アニメや映画といった創作物は処罰の対象外とした。

 与党と国民民主党・参政党などは賛成の立場だが、中道改革連合や共産党は、「表現の自由などを侵害する危険性」などを指摘し、反対していた。

 またメディアも賛否が分かれた。読売新聞は19日の社説で、「国旗はその国の象徴である。どの国であっても敬意を払い、大切に取り扱うのは自然だ。外国の国旗と同様に、自国の国旗を損壊した場合も、罰則を設けるのは妥当な考え方といえよう」と賛成の立場を表明した。

 一方、朝日新聞は30日の社説において、「いまここにはない危険を『予防』するための法律が十分な議論を経ずに成立する実績ができることに強い警告を発せざるを得ない。法案の撤回を強く求める。民主社会を支える立法の在り方も表現の自由も、共におびやかす事態である」と強い表現で反対を表明した。

 数の上から国会に法案が上程されれば、可決するとみられたが、衆議院議員定数の削減法案と「副首都」法案などを強引に審議入りさせた与党の国会運営への反発から、中道や共産党だけでなく、法案の共同提出を行った国民や参政なども衆議院本会議での採決を欠席した。そうしたなかでの可決ははたして望ましいものだったのか疑問が残る。

【近藤将勝】

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