与党の国会軽視に野党が反発するなか、高市首相はインドへ

 2月の衆院選において自民党単独で衆議院の3分の2以上を得た高市早苗首相の独裁的な政権運営に野党各党が猛反発している。

 6月30日には、日本の国旗を傷つける行為を罰する国旗損壊処罰法案が、野党各党が本会議を欠席するなか、自民党と日本維新の会の与党だけで可決した。法案には、国民民主党や参政党も共同提出に連ねていたが、衆議院議員定数の削減法案や副首都法案などを強引に審議入りさせたことに反発して、両党も衆議院本会議での採決を欠席した。

 野党側が求める高市首相が出席しての予算委員会の集中審議と党首討論の開催を、政府与党側は引き延ばし続け、開催されないまま国会会期末(7月17日閉会)に入った。

 野党が反発しているのは、比例代表だけを45議席削減する定数削減法案を与党が進めているためであるが、この法案は中小政党の野党に不利で、自民党にとって都合が良いとされる。「少数意見が反映されなくなる」など野党各党にとって死活問題となっている。

 自民党内にも同法案に懸念の声が少なくないが、維新が強く求めてきた定数削減法案を通すことに高市首相はこだわっている。自民党内に高市首相直系の派閥がなく、高市首相支持とされる国力研究会も、所属議員の思惑は必ずしも一致していない。そのため政権運営上、維新の協力を必要としており、定数削減法案を今国会で成立させることに躍起となっている。

 こうしたなか、高市首相は1日、モディ首相と会談するためインドへ出発した。経済安全保障などインドとの協力は不可欠だが、外交の前に国内政治の安定を図ることが首相の務めではないだろうか。

【近藤将勝】

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