7.5都知事選で東京都政を刷新する
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は都知事選勝利のための候補者調整を訴えた6月16日付の記事を紹介する。
れいわ新選組の山本太郎代表が東京都知事選への立候補を表明した。
山本太郎氏は日本で数少ない優れた政治家である。
自分ファーストの政治屋が多いなかで、本当の意味で他者のために全力を注ぐ政治家である。公約の第一に東京オリパラの中止を掲げたことは特記に値する。
東京オリ・パラは断念すべきときがきている。
もともと東京への招致自体が正しいものでない。小出裕章氏が昨年末に
『フクシマ事故と東京オリンピック【7カ国語対応】』
“The disaster in Fukushima and the 2020 Tokyo Olympics”(径書房)
を出版された。フクシマを放置し、フクシマの被災者を切り捨てて東京で五輪を開催しようとすること自体が間違っている。
これまでに巨額の資金を投じたのにやめるのかとの声があるが、少なくとも現在の日本の状況、世界的なコロナ感染拡大の状況を踏まえる限り、東京五輪を開催することの妥当性が消失している。
五輪開催に固執すれば、さらに国民の税金が費消されてしまう。
これ以上損失を拡大させないためにも五輪中止の早期決断が求められる。小池都知事が「五輪ファースト」「自分ファースト」で行動し続けており、東京都の主権者に明確な選択肢が提供されることになる。
(略)
小池都政の継続を許すべきでないと考える主権者が多数存在する。
「安倍政治を許さない」と考える主権者だ。
この主権者の声を代弁する候補者が不在になることは許されない。
この状況下で宇都宮健児氏が名乗りを上げた。
都知事選への三度目の挑戦である。(略)
その後に山本氏が出馬表明をした。
山本氏も熟慮に熟慮を重ねたうえでの判断であるから尊重される必要があるが問題もある。
宇都宮氏を支持する主権者と山本氏を支持する主権者が重なること。(略)
山本氏が野党統一候補の道を選択しなかったのには正当な理由がある。
それは、立憲民主党も国民民主党も消費税減税、消費税廃止に背を向けたことだ。(略)
政治の主役は主権者自身である。
主権者のための政治を実現すること。
そのために選挙を実施するのだ。ただし選挙は一種のゲームという側面をもつ。
ゲームにはルールがある。
そのルールの下で勝利しなければ目的を実現できない。
衆議院の小選挙区も首長選挙も当選者は1人しか出ない。
従って、考えを共有する者が1人の候補者に力を結集しなければ勝利することが難しい。大資本のための政治、弱肉強食を奨励する政治を選択するのか、大多数の主権者のための政治、共生社会を実現する政治を選択するのか。
主権者が判断するのだ。当選者は1人しか出ない。
類似した候補者が出馬すると投票が分散されてしまう。
このことは反対陣営に有利に働いてしまう。宇都宮健児氏と山本太郎氏がともに出馬を表明したことで大きな問題が発生した。
問題を解消しなければ勝利を獲得することが難しくなるだろう。
情勢の推移を慎重に見たうえで、投票日の直前でも構わない。どちらか1人の候補者に投票を集中させることを検討すべきだ。
宇都宮氏と山本氏の2人の出馬を相乗効果を生み出すように誘導することが重要である。※全文は6月16日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「7.5都知事選で東京都政を刷新する」で。
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