2024年11月21日( 木 )

大さんのシニアリポート

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高齢者の居場所「サロン幸福亭ぐるり」を運営する作家・大山眞人氏が、高齢化社会の現状をリポート。

大山 眞人(おおやま まひと)
1944年山形市生まれ。早大卒。出版社勤務の後、ノンフィクション作家。
「音」に強い拘りを持つ人たちの話(後)
「音」に強い拘りを持つ人たちの話(後)
 興味深い新聞一面広告(朝日新聞2023年4月14日)を見た。ピクシーダストテクノロジーズと塩野義製薬の共同開発で、「音で認知症に挑む」というプロジェクトを立ち上げたという。
大山眞人 地域・文化
「音」に強い拘りを持つ人たちの話(前)
「音」に強い拘りを持つ人たちの話(前)
 私の趣味の1つに「生録」がある。文字通り自然界(アーティストの生演奏、取材相手の生録音含む)の音をそのまま収録することである。
大山眞人 地域・文化
マンションの一室で起きている孤独の闇(後)
マンションの一室で起きている孤独の闇(後)
 市としても手をこまねいているばかりではない。この49年間で市内には実に約500棟の分譲マンションが誕生した。市民の約15%にあたる5万人が住んでいる。
大山眞人 地域・文化
マンションの一室で起きている孤独の闇(前)
マンションの一室で起きている孤独の闇(前)
 2020年の国勢調査によると、1人暮らしの人は2,115万人で、総人口に占める割合は16.8%である。1985年調査の1人暮らしは789万人。総人口に占める割合は僅か6.5%。
大山眞人 地域・文化
蛭子能収さんと認知症(後)
蛭子能収さんと認知症(後)
    今年6月、「認知症基本法」なるものが成立した。要旨は「認知症の人を含めた国民各自が個性的な応力を発揮して、互いに尊重し合い支え合いながら生きていける活力ある社会をつくること...
大山眞人 地域・文化
蛭子能収さんと認知症(前)
蛭子能収さんと認知症(前)
 最近、漫画家でタレントの蛭子能収さんをマスコミで見かけることが多い。漫画家、競艇ファンというより、認知症当事者としての蛭子さんとしてである。
大山眞人 地域・文化
葬式の後に待っていること(後)
葬式の後に待っていること(後)
 私にも故郷に両親が眠る墓がある。しかし墓参するには遠すぎる。5年ほど前、「墓仕舞い」を住職に告げたところ、意外な答えが返ってきた。
大山眞人 地域・文化
葬式の後に待っていること(前)
葬式の後に待っていること(前)
 親友のH.Mが亡くなったことは前回報告した。地方の名士とはいかないまでも、教え子や学校関係者、所属していた町内史研究会や趣味の会のメンバーが参列して、葬儀もつつがなく終えた。
大山眞人 地域・文化
親友の死と手紙(後)
親友の死と手紙(後)
 H.Mは伊豆半島のある街で、小学校の教員として生涯を捧げた。ユニークなというより、他の教職員の目には‘変人’と映ったに違いない。
大山眞人 地域・文化
親友の死と手紙(前)
親友の死と手紙(前)
 高齢になれば誰しも「死」を意識せざるを得ない。死にもさまざまな死がある。配偶者、身内、友人との別れなど…。人によって寂寥感や喪失感は千差万別だろう。
大山眞人 地域・文化
ひきこもり146万人をどう見るか(後)
ひきこもり146万人をどう見るか(後)
 一昨年私の住む公的な集合住宅で4人の孤独死者が出たと報告した。その4人とも男性だった。「ひきこもりの末に孤独死するのは男」という一方的な刷り込みを否定できない。
大山眞人 地域・文化
ひきこもり146万人をどう見るか(前)
ひきこもり146万人をどう見るか(前)
 全国の15~64歳でひきこもり状態の人は、推計146万人いるという(3月31日、内閣府調査結果発表)。最大の理由として、「新型コロナウイルスの流行のため」を挙げている。
大山眞人 地域・文化
居場所って、いろいろあります(後)
居場所って、いろいろあります(後)
 「居場所」という言葉がマスコミなどに頻繁に登場し始めたのは、2000年の介護保険誕生のころからではないかと思う。それ以前にも個人的な言葉としては使われてはいた。
大山眞人 地域・文化
居場所って、いろいろあります(前)
居場所って、いろいろあります(前)
 運営する「サロン幸福亭ぐるり」をオープンして8月で16年目に入る。2004年夏、私が住む公営住宅内でふたりの孤独死者が出た。当該自治会はこの問題に無関心を示した。
大山眞人 地域・文化
書店が抱える問題とは?(後)
書店が抱える問題とは?(後)
 ジュンク堂書店で店長などを四半世紀勤めた名物書店員・福嶋聡氏は、朝日新聞(23年5月10日)で、大型店の相次ぐ閉店の理由を、「一言でいえば『スマート化』です...
大山眞人 地域・文化
書店が抱える問題とは?(前)
書店が抱える問題とは?(前)
 2年ぶりに新刊を上梓した。『瞽女の世界を旅する』(平凡社新書)である。いつものように、運営する「サロン幸福亭ぐるり」の広報誌「ぐるりのこと」に載せ、地域にポスティングした。すると...
大山眞人 地域・文化
自治会がなくなれば居場所もなくなる(後)
自治会がなくなれば居場所もなくなる(後)
 自治会崩壊の要因の1つに急激な高齢化があげられる。「65歳以上の高齢者の割合は、15年の26.6%から22年には29.1%」(同)に急増。
大山眞人 地域・文化
自治会がなくなれば居場所もなくなる(前)
自治会がなくなれば居場所もなくなる(前)
 私が住む公営の集合住宅に隣接するURには自治会がない。当初、自治会立ち上げの機運があったものの、UR側が難色を示しことごとく潰されたと聞く。
大山眞人 地域・文化
盲女の旅芸人と村人の情け(後)
盲女の旅芸人と村人の情け(後)
 夕食を終えたころ、村人が瞽女宿に集まりはじめる。年に一度の瞽女の唄を聴くためである。座敷の上座に据えられた瞽女たちは、まず「宿払い」程度に民謡や短めの語り物を披露する。
大山眞人 地域・文化
盲女の旅芸人と村人の情け(前)
盲女の旅芸人と村人の情け(前)
 彼女たちとの出会いは、『朝日グラフ』(昭和45年5月8日号)に掲載された旅姿を見たときにはじまる。それは私が見たこともない異形の遊芸人の姿だった。
大山眞人 地域・文化