2023年10月12日 15:00
『生きた言語とは何か 《思考停止への警鐘》』 本書でいう「生きた言語」は私たちの感覚に密着し、私たちの生身から生まれ出た言語という意味です。
2023年6月14日 12:30
初めてカール・ポパーの名前を聞いたのは大学生の時だ。広い教室に受講者はわずか。濱井という先生が、熱心にこの革新的な哲学者について語っていた。
2023年6月13日 16:30
現代文明は科学文明である。もっと正確にいえば、技術化した科学の文明である。技術化した科学とは、実用に役立つ科学しか望まない、哲学的考察は省く、という意味である。
2023年6月12日 16:40
昨日、北九州市のある工場を訪ね、その所長に会った。かつて大学で教壇に立ったこともある人で、知識も豊富、何より好奇心の塊であった。
2023年6月9日 16:40
人類はホモ・サピエンス(=知あるヒト)と呼ばれる。ヒトがほかの動物とちがうのは知力による、という意味である。なるほど、動物は言語をもたず、環境を変えようともしない。
2023年6月8日 17:00
この地球は大きな磁石であり、そのことは方位磁石の針が北を指すことなどからもわかる。では、地球はどのようにして大きな磁石となったのか、その理屈を発見したのがエルサッサーである。
2023年6月7日 16:20
国によって空気の密度がちがうようである。アインシュタインの時空論は規模が大きすぎるので話にならないが、町によっても空気の密度は異なり、あるいは家庭ごとに異なるのかもしれない。
2023年6月6日 12:30
20世紀の哲学者ポパーは現代世界にとって極めて有用な考え方を提供した。一時は政治家の間でも人気があったと聞くが、ほんとうかどうかわからない。
2023年6月2日 15:45
パリで一度だけ、デリダの講義を聴いたことがある。エイズ、人種問題、聖書、フロイトと、さまざまな話題を関連づけて話していた。その流れは自然で無理がなかった。
2023年6月1日 16:30
日本語では自分以外の人のことを「他人」という。では「他人」の反対語は「自分」かというと、そうでもない。「身内」という。「他人」は排除の対象である。
2023年5月31日 15:30
丸山茂徳監修の地球史ビデオによると、地球はやがて滅亡する。太陽も太陽系も消失する。これが天体の運命であり、自然の摂理である。
2023年5月30日 16:00
キリスト教神学には、神の定義として「超越的にして内在的」というのがある。神は人間より偉いのだから、超越者である。
2023年5月26日 16:00
動物ドキュメンタリーが一部の人のあいだで人気があるという。そういう私もここ数年多く観ている。
2023年5月25日 16:30
フロイトというと、火山が目に浮かぶ。普段は静かなのに、時にして爆発する火山である。なぜそれが思い浮かぶかというと、フロイトの自我の説明が火山そのものだからだ。
2023年5月24日 06:00
もう40年前のことだ。メキシコから家族連れで日本に来た大学教授が、あるとき自宅に呼んでくれた。奥さんがメキシコ料理をふるまってくれるという。
2023年5月23日 17:00
「現代人は時間に追われている。」「僕には時間がない。」「私、自分の時間が欲しいの。」──こういうときの「時間」は、時刻と時刻の隙間を意味する。
2023年5月19日 06:00
現代世界に最も影響を与えている西洋の哲学者は?と問われたら、ヘーゲルと答えたい。「ヘーゲルなんて、今さら」。そう言われるのを覚悟で、である。
2023年5月18日 06:00
子どもたちが幼稚園で習う歌に「むすんでひらいて」がある。この歌の作者が18世紀の啓蒙思想家ジャン=ジャック・ルソーだ。あの社会契約論の発案者が、どうしてこんな歌をつくったのか。
2023年5月17日 06:00
ある夏のこと、小さな城をもつというフランスの老人に招かれてボルドー近郊の村へ行った。城といってもフランスでいうシャトーであって、日本語に訳せば館(やかた)である。